私たちが防災士受験を決めたのは、hannaが小学4年生の7月でした。防災で社会の役に立ちたい!、そんな思いを応援したくて、母娘で挑戦することにし、同年の9月に合格しました。
今回は、小学生が受験する場合の流れについてお話したいと思います…が、取得までのアレヤコレヤがとってもややこしいので、先にどうすれば戸惑わないで済むかをお伝えします。それは、
「防災士研修センターの救急救命講習付コース」を受講すること。
このコースなら、防災士認証登録までに必要なことがオールインワンになっています(指定講座の履修、救急救命講習の履修、受験申請、受験料納付、防災認証登録申請)。
本記事では、このコースの受講をした私たちの体験をもとに、お話ししていきます。
小学生で受験する際の注意点
■受験資格 誰でも(小学生でも)受験できます。
■漢字・読解能力 中学生程度以上の漢字・文章読解能力が必要です。大人向けの資格なので、使用するテキストはA4サイズで370ページ程度、漢字にルビはついていません。事前課題や試験問題にも、ルビはついていません。
■救急救命講習 必ず防災士研修センターの「救急救命講習付の会場研修」に申し込んでください。この研修の中で、防災士認証登録の要件である救急救命講習を受けられます。消防署等で実施している普通救命講習Ⅰや団体企業が実施している講習は、小学生は受講できません。
■衝撃的な映像 会場研修では、地震で建物が倒壊する様子や津波の映像などを流しながら、大変貴重なお話をたくさん伺います。また、救命講習付の会場研修では、「死戦期呼吸」や救命現場の実録映像も流れます。
■証明書 学生割引が適用されます。学生証がない場合、マイナンバーカードなど年齢がわかるもので義務教育中であることを証明できれば適用されます。
■体力と忍耐力 事前課題や会場研修は、大人でも難しくボリュームが多いです。また会場研修は、2日間終日でカリキュラムが組まれており、大変内容が濃く充実している分、体力と忍耐力が必要です。(私たちは、自宅から研修会場が遠かったので、会場近くに1泊して体力を温存しました)。
防災士になるためには
まず、防災士になるための要件をおさえておきましょう。
【要件1】日本防災士機構が認証した研修機関が実施する「防災士養成研修講座」を受講し、「研修履修証明」を取得する。
【要件2】【要件1】を満たしたうえで、日本防災士機構が実施する「防災士資格取得試験」を受験し合格する。
【要件3】全国の自治体、地域消防署、日本赤十字社等の公的機関、またはそれに準ずる団体が主催する「救急救命講習」(心肺蘇生法やAEDを含む)を受け、その修了証を取得する。
どの研修講座に参加すればいいの?
※ここは読み飛ばしてもOKです。なぜ小学生の場合は「防災士研修センターの救急救命講習付コース」なのかを説明しています。
まず、上記【要件1】~【要件3】を満たすには、以下の4パターンがあります。
このうち、②③はほとんど開催されていません。この段階で①か④の2択に絞られます。
そして、【要件3】の救急救命講習をいつどこで受けるかです。
A、防災士研修センターの救急救命講習付コース内で受ける
B、外部(※)の救急救命講習をすでに受講済み
C、外部(※)の救急救命講習をこれから受講予定
D、特例措置により免除
※防災士研修センター以外で、日本防災士機構が防災士認証要件として認めている講習を実施する機関。
このうち、BCは小学生が受講できる講習がなく、またDは適用されません。よって、上記④も除外されるので、小学生が防災士資格試験を受けるためには①防災士研修センターの救急救命講習付コースのみとなるのです。
資格取得の流れ
申し込みから登録までの流れを説明します。受講する講座は、「防災士研修センターでの救急救命講習付コース」を前提とします。
受講の申し込みをする
防災士研修センターHPにアクセスし、希望の会場研修コース(開催場所、日程)を選択する。
※必ず「救急救命講習付」のコースを選択する。
※学割を受けたい場合は、学生証やマイナンバーカードなどの画像を添付する。
※指定期日までに、講習料の入金を済ませる。
※保護者の同伴が必須(各自で研修センターにご確認ください)。
履修確認レポートの作成、自宅学習をする
研修1ヵ月程度前に教材一式が届きます。履修確認レポートは会場研修当日に提出必須なので、このレポートを完成させることが最優先。試験対策も進めます。
■防災士教本 A4サイズ370ページ程度。
■履修確認レポート A4サイズ、55ページ。会場研修当日に提出する穴埋めレポートで、防災士教本から出題される。
■防災士試験対策ブック A4サイズ、81ページ。要点復習、練習問題、模試2回分。

会場研修に参加する
連続した2日間の研修講座。
■講義(約10時間) 大学教授、弁護士、キャスター、記者など、防災や災害の第一線で活躍される講師の方々の講義。とても専門的なお話を聞ける貴重な機会です。この講義と履修確認レポートの提出で、【要件1】を満たすことになります。
■救急救命講習(約3時間) AEDの操作方法や心肺蘇生法を習います。この講習終了後すぐに、「心配蘇生+AED講習会修了証」が発行され、防災士になるための【要件3】の「救急救命講習受講」を満たすことになります。
防災士資格取得試験を受験する(会場研修当日)
STEP3の会場研修終了後、そのまま試験になります。全30問(3択のマークシート式)、50分間の試験。8割以上正解で合格となります。合格をもって、【要件2】を満たすことになります。
なお、受験の申請、受験料の納付、合格後の防災士認証登録申請は、防災士研修センターが代行してくれます。
防災士登録申請書類一式を提出する(会場研修当日)
防災士研修センターが、登録申請を代行してくれます。必要書類を会場研修当日に提出します。
■写真2枚 3.0×2.4cm、胸より上のカラー、無背景
■救急救命講習の修了証 用意不要(研修当日に配布してくれる)
■防災士認証登録申請書 用意不要(研修当日に配布してくれる)
合格
試験日から2~3週間程度で合格証が届きます。

得点は教えてくれないのですが、満点の場合は「貴殿は全問正解でした」と記載されます。
防災士認証登録される
認証状とカードが届きます。

合格から認証状の到着までの期間は、申請のタイミングによるそうなので、気長に待ちましょう。
勉強の進め方(体験談)
防災士資格試験は、大人向けに構成されています。漢字にルビがないのはもちろんのこと、内容も国土のことから気象学、行政、企業団体の事業継続、保険、建物の耐震など、大人でも難しいと感じるものが含まれます。また、教材一式が届いてから試験日(会場研修日)まで1カ月程度しかないのも、受験生を悩ませる要因です。
そこで、以下のようなフォローをしていきました。
21項目+補講4項目を意識させる
教材は、共通で21項目と補講4項目の構成でできています。まず、防災士教本にインデックスを付けました。履修確認レポートや試験対策ブックに取り組む際、該当する項目を見つけやすくしました。
※21項目と補講4項目についてはコチラ

大人が先行して勉強する
内容が多岐にわたり量も多いので、大人(mama)が先行して勉強を進め、子ども(hanna)が少し後から追いついてくるペースで進めました。大人にとっては過去に勉強したことがあることでも(例えば低気圧高気圧の概念)、子どもにとっては初めて出合うことがたくさん出てきます。また、震災の経験や記憶、社会生活で身に着いた知識などの実体験も、子どもにとっては未経験。自分の経験と結びつけることができない分、理解するまで時間がかかります。
先行する大人が、子どもに解説できるように備えながら進めました。アウトプットを前提で進めるので、効率よく理解が進み、大人にとっても一石二鳥でした。
子どもの実体験に置き換えて解説をする
子どもに対し、要点を絞って解説をしました。この時心がけたのが、子どもの実体験に置き換えて説明すること。例えば、自宅周辺ハザードマップを使って実在する避難所を確認したり、テレビで天気予報を見ながら起こりうる災害を考えてみたり。
すべてを実体験に置き換えるのは到底無理ですが、一部だけでも自分の身に置き換えることで、記憶にとても残りやすく理解も早かったようです。
試験対策に時間をかける
試験対策ブックやネットで取り寄せた過去問(予想問題)のうち、かぶりを徹底して排除し50問程度に絞りました。この50問をおさえれば大丈夫、5周しよう。そう目標を決めて、50問を5周解きました。1周目は分からない問題が多くても、3周目には合格ラインに。5周目には「よゆう♪」と言うまでになりました。
そして、無事に合格。
間違えもおそらく1~2問で、比較的高得点で合格したものと思われます。
合格通知を手にしたときは、飛び上がって喜んでいました。防災士カードはお財布の中に入れて、大事に、そして誇らしげに持ち歩いています。
まとめ
・防災士は小学生でも取得できる。
・内容は小学生にとって難しいが、対策すれば合格できる。
・取得までの手続きが煩雑、特に小学生は防災士研修センターの救急救命講習付コースで受講すべき。
・教材が届いてから試験日(研修日)までの時間が短い。
・大人がフォローしながら効率よく勉強を進める。
・試験対策は要点を絞って何周も演習する。

受験を通して、改めて防災を意識した生活の大切さや、若い世代が地域防災の要になることを実感しました。小中学生にも、もっと防災士資格が開かれていくことを願っています。
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①防災士研修センターの救急救命講習付コース
②防災士研修センターの救急救命講習なしコース+外部(※1)の救急救命講習
③外部団体(※2)主催の救急救命講習付コース
④外部団体(※2)主催の救急救命講習なしコース+外部(※1)の救急救命講習
※1 防災士研修センター以外で、日本防災士機構が防災士認証要件として認めている講習を実施する機関。
※2 防災士研修センター以外の防災士要請研修実施機関